はじめに

こんにちは!ミルディアの藤井です。趣味はサッカー観戦です。サッカーといっても、日本代表やいわゆるJリーグ(J1)ではありません。テレビでは見られないサッカー、J2・J3をスタジアムに行って観戦するのが大好きです。

今回はそんなJ2・J3の愛し方についてお話したいと思います。

J2・J3とは

J2・J3とは、日本プロサッカーリーグの2部、3部であり、好成績をあげて1部、2部に上がることを目標として活動しています。選手は基本的にはプロ(副業なし)ですが、1部にくらべ、給料はあまりよくありません。

サッカーの試合

J2・J3のチームを応援するにあたって、まず押さえておかないといけないのはマニアックな趣味だということ。NPB、J1、ましてやMLB、海外サッカーといったメジャーな趣味ではありませんから、家族や友人にすら理解してもらえませんし、肩身が狭いです。

それでもなぜ人はJ2・J3を愛してしまうのか?ここではそれを探っていきたいと思います。

ゆるいサッカー

クロスボールは明後日の方向へ向かい、シュートは空振り、パスは意図不明。‌‌「じれったい」プレーが全体的に多いです。アクロバティックな、華麗なプレーの連続を楽しみたい、そんな方はJ2・J3趣味は向いていません。あきらめてください。

ゆるいサッカー

けれど、そんな中でも輝く原石は確かにいます。先物買いの楽しみです。‌‌J2で年間37ゴールをあげ、のちにセレソン(ブラジル代表)となったフッキ選手、‌‌J2で育ち今期アーセナルへ移籍した冨安健洋選手、ご存知久保建英選手もJ3でプレーしています。そんな選手を見つけましょう。そして「**選手はJ2・J3が育てた」と自慢するのがお決まりです。

ほかの楽しみとしては、平凡な選手ばかりなのに、なぜか連勝を重ねるチームがあります。これがチームスポーツの不思議な面で、監督の力といえばそれまでなのですが、詰め将棋的戦術・戦略に満ちています。‌‌強さの秘密を解き明かし、弱点を攻略するチームの登場を楽しみに待ちます。しかしここまでくるとマニアックすぎて、一般の人はついていけません。同好の士以外に披瀝するのは慎みましょう。

砂に描いた絵

Jリーグにドラフト制度はありません。とびぬけた才能を持った新人選手、毎年そんなにたくさんは居ませんから、基本的にはJ1のチームが獲得します。とはいえ、一年目からJ1のレベルで活躍できる新人選手も多くはありません。かといって試合に出ないと成長も見込めません。

そこでJ2・J3の出番です!籍はJ1においたまま、J2・J3でプレーするわけです。これを期限付き移籍(レンタル移籍、ローン移籍)といいます。

新加入選手

J2・J3は、そんな選手がたくさんいます。J2・J3で活躍できればJ1に戻れるわけですが、そこは選手も人の子。何年かJ2・J3にいれば愛着がわいてきます。責任感も育ってきます。J1に戻っても、熾烈な競争に打ち勝てるとは限りません。J2・J3なら主力として続けられる…。そんな選手の気持ちの変化をJ2・J3のファンは手ぐすね引いて待っています。「借りパク」成功です。

借りパク

J1からレンタルの選手に限らず、大活躍すると、選手はより良い待遇を求めます(平たく言えばお金ですね)。J2・J3にそんなお金などありませんから、J1に移籍してしまいます。

毎年主力選手がどんどん引き抜かれます。そうするとまた一からチーム戦術練習のやり直し。J2・J3のチームが強くあり続け、上位リーグへ上がるのは至難の業です。このあたりもなかなかファンに試練を与えるところです。

旅行の楽しみ

J2・J3を応援するマニアックな楽しみをあげてきましたが、ここらで一般人にもわかってもらえる楽しみについても言及したいと思います。

京都

J1のクラブは大都市に多いですが、J2・J3は地方都市にたくさんあります。遠征がてら、その土地ならではの美味しいもの、ローカル鉄道、温泉を楽しめます。観光地でばったり仲間サポーターに会うこともしばしば。

スタジアムへ行っても、町おこしを兼ねたイベントやグルメ、お土産が盛りだくさん。‌‌もはやサッカーを見に来たのか、観光に来たのかわからない楽しさです。J3ではスタジアムの照明施設が貧弱なところもあり、デーゲームが多いため、青い空の下芝生を眺めながらのんびりビールを飲む。最高です。

ビール

郷土愛

ふるさとは、遠きにありて思ふもの…。郷土愛を持て余している人にもJ2・J3は最適です。自分の生まれた地名を声の限り叫ぶ、なかなかない機会です。松本市と長野市、福岡市と鳥栖市や北九州市、日頃ライバル視している土地に勝つのも誇らしい気持ちです。

サポーター

選手は地元の代表、日本代表サッカーをついつい応援してしまうのと同じように、なんだか勝敗が気になってしまう、負けが込むと情けない気持ちになる、‌‌はい、J2・J3沼への入り口です。

現在Jリーグクラブのない県はたった7県、Jリーグを目指しているチームも含めればほぼ全県をカバーしています。地元のチーム、気にしてみませんか?

入れ替わりが激しいとはいえ、クラブに愛着をもつのに一番なのは、やはりお気に入り選手をみつけること。J2・J3は比較的ファンが少ないことと、地域密着を掲げているチームが多いことから、選手とファンの距離が断然近いです。今は感染症の流行で阻まれていますが、練習場で選手や監督とのんびりサッカー談義ができることもしばしば。J1や海外サッカーでは望むべくもない特典です。

仲間の存在、帰る場所

人付き合いが苦手…。そんな人にもJ2・J3はおすすめです。

毎週末にフラリと集まり、歳も職業も知らない仲間と、ただただ応援し、ひとつのゴールにみんなで狂喜乱舞する。それだけです。

サポーター

元ヤンぽい人、おたっきーな青年、定年後のお父さん、選手推しのギャル、いろんな人がいます。みんな気にしません。

無理に応援グループに入る必要もありません。ぼっち観戦でも、応援に混ざって構いません。人数が少ないと迫力がないので大抵歓迎されます。

かといって立って応援する必要もありません。見やすいメインスタンドに座ってのんびりするのも素敵です。大抵スタジアムは満員になりません。天気が良い日に自由席の当日券を買い、お気に入りの場所に陣取りましょう。

当日券売り場

服装も自由。チームカラーを取り入れると最高。交通費とチケット代、ビール代だけを握りしめ、観戦に行きましょう。

さいごに‌‌

かなり人を選ぶ趣味、J2・J3。それでも入口はとてもオープン、誰にでも開かれています。

選ばれし者かどうか、一度試しに行ってみませんか?

観戦の参考になる情報:‌‌
https://www.jleague.jp/j-tano/article/index/category/5
https://www.soccer-king.jp/news/others/20160826/484471.html‌‌
https://www.amazon.co.jp/dp/4809414965