はじめに

荷物にポイッと入れておけば、なくしたときに見つけてくれる便利なAirTag。
でも私のスマホはAndroid…。

そんなあなたに互換タグを1年使ってみた体験レポートをお届けします。

置き忘れ注意

こんにちは!ミルディアの藤井です。
若い頃には数年に一回はサイフをなくし、拾って下さったかたに菓子折りを持っていったこともありますが、さすがにもう若造ではありません。ここ十年以上、サイフやカギをなくしたことはありませんでした。

しかしです。

油断すると襲ってくるのです。老いが。

とうとうカバンごと新幹線の座席に置き忘れるという失態をしでかしてしまいました。

幸い下車する前に気づいたので事なきを得たのですが、いやな汗をかいてしまいました。そうでなくとも旅行時にはキャリー、カメラバッグ、ショルダーバッグ、お土産…と沢山手荷物があり、帰りは疲れで注意力も散漫になってきます。

諸事情によりしょっちゅう旅行に行くので、深刻な悩みになってきました。

文明の利器

ということで、置き忘れをなくすために機械のチカラを借りることにしました。

Apple な方々なら AirTag 一択なのでしょうが、残念ながら筆者のスマホは Android です。Android で使える候補を見ていきましょう。

スマートトラッカーにはいろいろな呼び方があるようですが、以下「タグ」と呼びます。

候補

タグ自身にGPSがついているものは、タグが大きく重くなるので除外しました。

AirTag

Android アプリがないですが、タグを探し出すことにおいては最強です。iPhone の普及率には他のスマートトラッカーはかないそうにありません。

Tile

なかなかの普及率らしいのですが、2.の置き忘れ通知(後述)が有料サブスクリプションなのが痛い。

mamorio

普及率は低くとも、各地の忘れ物センターにMAMORIO Spot というものがあるようです。とても小さいのですが、タグにスピーカーがついていないので、音は鳴らせません。

ここでnut!

どれも一長一短ですが、今回選んだのは nut。AirTag 互換でAndroid対応。 ... いいとこ取りかも?しかも AirTag にはないキーホルダー付き。安い nut の互換品を4個買いました。

購入当時は4個セットで9000円ほどでした。

※購入後、Anker Eufy が覇権を握ってきました。nut と類似する部分もあると思いますので、この記事も参考になると思います。

バージョン

Android バージョン 13
nutアプリ バージョン 3.14.11
nut 機種 Micflip Finder

初期設定

説明書
製品付属の説明書は、日本語表示があります。
ボタンの使い方、電池の交換方法などが分かります。

アプリのインストール
説明書には「 Find Easy」アプリをインストールしろとありますが、機能が少なくて不満です。最新の nut アプリを入れましょう。

ユーザー登録
これはやらなくても使えるようですが、なくしたときに機能が使えないと悲しいので一応登録。任意のメールアドレスでユーザー登録できそうなのですが、筆者のフリーメールアドレスには登録確認メールが届かなかったため断念。
Googleアカウントでログインしました。

タグの登録
タグ本体の物理ボタンを長押しして電源ON。電源OFFは出来ない模様。
自動で登録されます。

権限設定
色々アプリに権限を与えないといけません。

これで初期設定は終了、早速使ってみましょう。

スマートトラッカーが欲しくなるシーン

スマートトラッカーが欲しくなるシーンは、ざっと次の通り。これらを念頭に、機能を見ていきます。

  1. 家の中でスマホやカギをなくした
  2. 置き忘れや置き引きに早く気づきたい
  3. どこで置き忘れたか知りたい
  4. どこの忘れ物センターにあるか知りたい
  5. 盗まれた車を探し出したい

タグを手動で鳴らす

nutアプリのベルアイコンをタップすると、タグが「ピーピロリ―♪」と鳴ります。

公称80〜100dB。静かな室内や空港待合室などでは十分な音量ですが、電車の中などでは聞こえないかも。音量調整は出来ません。

スマホをタグから鳴らす

タグ本体の物理ボタンをダブルクリックすると、スマホから音が鳴ります。

スマホの 音設定>アラームの音量 が勝手に最大に変更されて最大音量のアラームが鳴るので、普段音量小さめの設定にしていても大丈夫。

ちなみにこれはApple純正のAirTagには出来ない機能です。

離れたら自動で鳴らす

警告モードという名前です。タグごとに設定できます。

タグが鳴りますし、スマホにも通知がきます。ただ、Bluetoothの接続が切れてから、鳴るまでに数秒かかります。ですので、網棚などへの置き忘れには役立たずかも。鳴ったときには既に降車したあとですから…。

どのくらい離れたら、という設定は出来ません。開けた場所なら100mくらいかな?鳴るかどうか試したい場合は、電子レンジの中に入れるとBluetoothが届かないので鳴りはじめます。

これはときどき誤作動があったので、映画館などではすべてのタグの警告モードをOFFにしておくべきです。

たとえば、混雑した駅ホームなどではBluetoothの接続が切れるからか、わりと鳴ります。周囲がうるさいので聞こえづらく気になりませんが、マナーとしては、人が多いところではOFFにしたほうがよいでしょう。

私個人でいうと、結構思わぬ時に鳴るので、この機能は切ってしまいました。

離れた場所を覚えておく

タグとスマホが離れた・接続した場所が、スマホに記録されていきます。履歴も残ります。

この機種に関しては、この機能はちょっと怪しかったです。コインロッカーなどに荷物を放り込むとコインロッカーの位置が記録されるはずですが、記録されていないケースがありました。

タグがどこにあるか探す

この機能を使いたい場合には、iOS/iPadOS デバイスに登録しておけば安心です。iOSユーザーのBluetooth網で探してもらえます。

手持ちのiPad にnutタグを登録しましたが、超使える!

友人宅に荷物を置いて出かけたら、友人のiPhoneが反応したのか、iPadの「探す」アプリはすぐに友人宅を差し示しました。Macではタグの登録はできないものの、「探す」アプリでタグを探すことは可能。

一方、nutアプリにも物探しモード( Find It Mode)がありますが、これはうまく動作せず…。nutアプリ使用者( コミュニティ)の規模が小さいからかも知れませんが、使えたことがありません。

その他の機能

特定の場所では鳴らさない

サイレントエリア:特定のWi-Fiに接続している場合に鳴らさないよう設定できます。自宅や職場のWi-Fiを設定しておけば、むやみに鳴るのを防げますし、バッテリーの持ちにも影響するかも。
ただ、個人的には家で探したいケースもあるので、使ったことはありません。

特定の時間には鳴らさない

アラート期間:タグごとに設定できます。
サイレント時間:すべてのタグを一括で設定できます。

バッテリー

タグのバッテリー
交換できます。本体横のスキマをこじることで、本体が開きます。
バッテリー残量は、スマホアプリの「デバイスについて 」に表示されますし、残り少なくなったら警告通知が来ます。

電池の持ちは公称365日。最初入っていた電池は1ヶ月半使った程度では4個とも切れず、1年使った時点で、4個とも1回だけ交換しました。
また、初期電池のほかに、交換用電池CR2032( Maxellロゴ入り)が各1個付属しています。お得。

スマホのバッテリー
若干ですが、バッテリーを食います。Bluetooth を常時接続しているので仕方ありません。感覚としては、イヤホン常時接続程度です。

ストーキング対策

一点、これはAirTagでも同じだと思うのですが、iPhone や Apple Watch を持った友人と歩くと、友人のデバイスに警告が表示されびっくりされます。
ストーキング対策はしっかりしていますね。

まとめ

家の中でカギや財布、スマホを無くすことへの対策には十分ですが、列車やうるさい場所での置き忘れ防止には無力な感じです。
落しものの現在位置を探すのは、iOS の力が必要ですが強力。

AirTag に対しての優位性は、安さとスマホの探索くらいでしょうか。

おわりに

これで空港や駅の待合室など静かな場所での置き忘れは防止できますし、もし置き忘れても、忘れ物センターや空港、駅に連絡しまくらなくて済みます。

自分の荷物を追跡できる安心が1個2,500円程度で手に入るのなら安いものです。皆さんも、スマートトラッカーを導入してみませんか?