はじめに

はじめまして!
Milldeaでエンジニアをしている猫好きの福田と申します。
2匹のソマリを飼っています。2匹ともルディ色です。その猫ちゃんたちに毎日癒されながら、時には肩に乗られながらフルリモートで仕事をしています。

仕事では主にWeb系の開発で実装をしていましたが、最近では経験のなかったインフラ(主にAWS)を実装する機会をいただき有識者の方から厚いサポートをうけつつ、日々知識・経験を積んでいるところです。
ブログでは日々の業務や日曜プログラマで得た知識や知見を発信していければと思っています。

さて本題です。
AWSアカウントを複数所有している場合、AWSコンソールにアカウントを切り替えてログインし作業をすることがあると思いますが、日々ログイン・ログアウトを繰り返していると、以下のような問題に直面することはないでしょうか?

問題

  • 同時に複数アカウントでログインできない
  • プロジェクトごとにアカウントが違うので切り替えが手間になっている
  • さらに開発環境、検証環境、本番環境などステージごとにアカウントが違う
  • 2段階認証を有効化しており、認証コードの入力が面倒でログインに時間がかかる
  • 今どのアカウントにログインしているのかわからない

毎日のようにアカウントを切り替える場合、ログインする手間や時間が無駄に感じますよね。
これら問題を私は以下画面のようなBiscuit(ビスケット)というブラウザを利用することで解決しました。

Biscuitブラウザの画面例

Biscuitの特徴

  • キャプチャ①箇所:Project1 というプロジェクトでグルーピングし、その中に複数の環境(Biscuitではアプリと呼ぶ)が設定できる
  • キャプチャ②箇所:別のグループも追加できる
  • キャプチャ③箇所:環境ごとにタブを開くことができる(Project1 の開発で色々タブを開くことができ、他環境に影響しない)
  • グループにあるアプリ間でセッションを共有する・しないが設定できる。今回の使い方だと共有しないで設定することで、環境ごとに別セッションを実現している

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Biscuitとは

公式サイト
https://eatbiscuit.com/ja

公式サイトより引用

Biscuit(ビスケット)は複数のアプリをまとめて管理できる軽快なブラウザです。

日本の方( @agata)が開発をしており、Electronベースで作成されているようですね。

設定手順

では実際にBiscuitをインストールし、上記キャプチャのように設定してみましょう。

インストール

公式サイトからBiscuitをダウンロードしインストールします。
macOSでbrewをご利用の方は、以下コマンドでインストールできます。

 brew install --cask biscuit

執筆時のBiscuitバージョンは 1.2.27 でした。

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起動

Biscuitを起動します。

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初期グループを削除

初めて起動すると、上記キャプチャのように WorkPersonal のグループが自動的に作成されています。利用しないため、削除します。
削除はグループ名にカーソルを合わせ、右側にある3つの点をクリックし、「グループの削除」をします。
同様に Personal も削除します。

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グループ作成(Project1)

ウインドウ左下の「+グループを追加」をクリックし、名前に「Project1」を入力後、「保存」をクリックします。
この時、「このグループで共有セッションを有効にする」のチェックは入れないようにしてください。
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アプリの追加(環境の追加)

追加した「Project1」にカーソルを合わせ、右側に表示された3つの点をクリックし、「アプリを追加」をクリックします。
その後、以下画面が表示されますので、一番上にある「URLを入力してアプリを追加」を開きます。
※AWS(Amazon web services)がありますが、それではなくURLを入力してアプリを追加です。
URLにAWSコンソールへのログインURLを入力し「アプリを追加」ボタンをクリックします。

ログインURL例:https://{account-id}.signin.aws.amazon.com/console

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追加したアプリにカーソルを合わせ、右側に表示される3つの点をクリックし、「アプリの編集」をクリックします。
以下のような画面が表示されますので、名前欄に環境名を入力し、「保存」をクリックます。(ここでは開発環境と入力)

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Project1グループに開発環境が追加できました。
同様の手順で他の環境やグループを追加しカスタマイズしてください。

その後、追加したアプリ(環境)ごとにAWSにログインし、アプリ(環境)を切り替えてみてください。
それぞれのAWSコンソール画面が表示され、Biscut内で複数のアカウントに同時にログインできることが確認できると思います。

Tips

AWSコンソールにログイン時「このアカウントを記憶する」にチェックを入れてログインするようにしてください。
セッションが切れてログイン画面に戻った時に、アカウントIDが自動で入力された上でログイン画面が表示されます。
(ホームボタンのクリックで入力されそうですが、入力されない時がありましたので、念の為チェックを入れておくと良いです)

まとめ

Biscuitを使ってAWSの複数アカウントに同時にログインする方法をご紹介しました。
複数アカウントのログイン問題に困っていた方に役立てば幸いです。
AWS以外でも活用できる方法ですので、是非試してみてください。